学問

今、設計課題のTAと、修士論文研究、構造分野とコラボしてのプロジェクトを同時進行していて思うことがある。
私の大学では建築工学とひとまとめにするが、「計画」と「構造」というのはかなり違った学問なのではないか、少なくとも私の大学ではそう感じるのである。
その主要な要因は、構築的であるかいなかであると思う。構造分野の学生を見ていると、研究の積み重ねの中に自分の身を置き、自らの能力も洗練させている気がする。一方、ー私だけなのだと思うがー場当たり的に物事をこなしている気もがする。こうした環境の違いは学生生活を経た後に大きな差となって現われるのではないだろうか。
だからといって何ができるんだと思うのであるが、設計課題において案を出して来た学生に対して「おもしろい、おもしろくない」だけを語ることはそれを顕著に感じさせる。学問とは多かれ少なかれ、いかに何かを身につけていくかであると思う。設計課題を始めたばかりの人たちには、「こう言われたから、こうした」ではなく、「ああ言われたことに対して、こう考えたから、こうした」という発言が聞きたいと思うとともに、自分を振り返ると自分も自らの構築の中に自分の身を置きたいと思う。