御杖小学校

stmd2008-11-17



青木淳さん設計の御杖小学校を見学するチャンスがあった。
彼の提唱する「動線体」の理論を適用した建築。
御杖村という小さな村の小さな学校。
生徒数も少なく、子どもどうしの関係も近い。
「こんにちは」と挨拶してくるこどもたちが印象的だった。

いいと思った建築だからこそ、気になった点をあげてみる。
外部環境(自然)が豊かな場所で、内向的、中心的なプランを適用することがどうだったのか。
都会でやったら、かなり魅力的になりそう。規模の問題とかは生じるだろうが。
教室と廊下を仕切るところの建具の数はあんなに必要なのか。
通風を獲得できる利点があると思うが、あの大きさ、重さでよかったのか。
残響がかなりすごい。予算の問題で吸音材がつけれなかったらしい。
空調負荷がかなり高いらしい。あれだけの大空間でガラス面が大きければ、それはそうか。


しかし、
子どもがどんどんはしゃげる場所があるし、教室を仕切る壁がなく学年の壁もない。
体育館に鳴り響く声は、僕は悪く無くないと思った。
どこかしこにアクティビティが見えるのは、人間が近い感じがする。
先生の「この学校が気に入っている」という。そんな小学校はなかなかないだろうな。


僕があの小学校で育ったなら、自慢するだろうな。