還暦


父親が還暦の誕生日を迎えたので、お祝いに故郷に戻った。
家族みんなで父親を囲んで、食事をする。孫にも囲まれ何とも幸せそうな親父。

みんないい感じにお酒が入って来たところで、父親の生涯について聞きたい。という話題に。
色んな人から「お前の親父は面白い人生を送っている。すごい人だ」
と言われていたんだけれど、本人はそんなこと全く言ってくれない。今日はついに聞き出す。
詳しくは、話してくれなかったんだけれど、20代半ばに留学、海外流浪をしていて、一度働いてから、大学に戻り海外留学していたこと。(僕が生まれた時は日本とチベットを行き来していたそうな)
何とも面白いのは海外流浪の話。五輪候補(ほんまか!?)になるほどの柔道の実力者だった父親は柔道がさかんなフランスで道場を訪問し、そこの先生の家に泊めてもらってたそうな。30年以上前に何とも精力的な。
そういう話をほとんどしてくれない所は、静かなる情熱というか、照れ屋というか。


父親の全てを尊敬している訳じゃないんだけれど、60歳になっても日々本を読みあさりメモを手放さない。この人の頭の中にはとんでもない知識がつまっているのではないか。
「教育」1本に人生を貫いて来た父親は退職を機会に本を書くのだそう。1つのことを貫き通す。そのことの大切さを行動で示してくる。
「日々、勉強だ」が口癖の父親に僕ら夫婦からのプレゼントはこれ。

※写真はLAMYのHP から

父親への贈り物はいつも文房具な気がするな。