MEGA HOUSE 

少し前になるが、会期ギリギリで京都造形芸術大学「MEGA HOUSE」の展示を見に行く。

「MEGA HOUSE」は阿部仁史氏と本江正茂氏によって提案されたもので、都市にあふれている空室にZapDoorという生体認証機能付きの出入り口を設け空室を管理状態に置いた上で、住居や音楽ホールなど様々にアレンジし、ユーザーは空室を好みで予約して利用するというもの。
展示では、模倣バーチャル空間のようにZapDoorを開き中を見ることが出来た。さらにこのシステムのエコロジーをユーザー側と管理者側の立場から見せる動画を見ることができた。
このシステムについて知った3年くらい前からかなり興味を持っていて、アイデアコンペの参考にしていたりした。キャッチーな動画でわかりやすく内容を知ることができてよかった。
都市における空室率の状況の今とこれからについて、過剰かどうかについては様々な意見が交わされている。個人の感覚的に過剰なのではないかと感じている。事実、大阪都心部において大規模開発による玉突き空室(新開発部に既存テナントが移り、古い小さなビルに空室が増える)の問題が懸念されている。このような状況にあって、空室利用のシステムとしてこの提案は現実味があるのではないかと思う。ユーザーが主体的に都市の中から場所を選びとることができるというのが魅力である。
8つのスクリーンを8角形平面に並べる展示も2つ、3つのスクリーンを同時に見ることが出来て面白かった。