バガボンド#30

バガボンド(30)(モーニングKC)

バガボンド(30)(モーニングKC)


かなり盛り上がって来た。世の中に宮本武蔵を定着させてともいえる吉川英治さんの原作をこう描き出すかという内容。ストーリーが変わっているのではなくこれは解釈と捉えた方がよさそう。宮本武蔵という個人の葛藤を人間としての葛藤として描き出している。自らを卑下するのでもなく、傲慢になるのでもなく、「真ん中」であることの強さは生き方を示している。
小説を映像化(漫画化も含めて)するということは頻繁になされていて、内容の追随だけで終わりイメージが希釈されているようなものは多いのだけど、井上さんは彼にしかできないイメージを発しているということに改めて気付いた。